平成28年11月発行  第478号
  福祉広報

   依存症対策は5倍増
        障害保健福祉部

 障害福祉サービス関係費(自立支援給付費+障害児措置費・給付費+地域生活支援事業費)ではノウハウを蓄積し前前年度比8・1%増の1兆2492億円で、省内部局のうち群を抜く伸び幅だ。その多くはサービス利用量の増加に伴うものだが、未成熟な分野ではノウハウを蓄積して全国展開しようとモデル事業に取り組む。
 例えば、通勤に制約がある在宅障害者にICTを活用したモデル事業を5都道府県で行う。1億3000万円を計上した。仕事を発注する企業に国と都道府県が補助する。企業は就労意欲のある在宅障害者がどこにいるか把握し、適切な仕事とのマッチングも行う。
 人工呼吸器や胃ろうを使い、たんの吸引や経管栄養など医療的ケアが必要な「医療的ケア児」の在宅生活を支えるため、放課後デイサービスなどでの受け入れを促す。看護職員などの配置を後押しするモデル事業を5市町村で行うため、2400万円を計上した。
 発達障害児者については就学や就職といったライフステージごとに切れ目のない支援ができるよう教育や労働分野との連携の進んだ市町村を募り、モデル事業としてそのノウハウを集約する。背景にあるのは今年5月の発達障害者支援法改正だ。学校が発達障害児の個別計画を作り福祉機関と情報共有することとなったため、厚労省は市町村単位での連携づくりを急ぐ。
 依存症対策は前年度比5倍増の5億3000万円を計上。保健所の相談員や市町村の福祉関係職員、障害福祉サービス事業所の職員などを対象とした研修を都道府県・政令指定都市単位で開く。
 アルコール健康障害対策基本法に基づく政府の基本計画が5月に閣議決定され、アルコール健康障害の予防、相談、治療、回復支援といった支援体制を都道府県単位で整える。

  障害保健福祉部予算のポイント
障害福祉サービス関係費 地域生活支援事業の一部新規事項  1兆2492億円
依存症対策 人材養成、相談拠点の充実など地域づくり  5.3億円
発達障害児・者 切れ目ない支援を開発するモデル事業など  1.4億円
工賃向上の取り組み 在宅障害者にICTを活用したモデル事業など 1.3億円
医療的ケア児への支援 放課後デイサービスなどへの看護師配置を後押し 2400万円
      (週刊福祉新聞 平成28年9月19日 第2779号より転載)


   ともいき 第14回共に生きる障がい者展
 ■開催日時
2016年 11月 12日 (土) 10:00 ~ 13日 (日) 17:00
各日10:00~17:00
 ■主催
大阪府・大阪府教育委員会・社会福祉法人大阪障害者自立支援協会
後援:堺市
特別協力:社会福祉法人産経新聞厚生文化事業団
特別協賛:センコー株式会社
協賛:南海電気鉄道株式会社・泉北高速鉄道株式会社
協力:医療法人杏和会 阪南病院
 ■会場
国際障害者交流センター(ビッグ・アイ)
 障がい者の自立と社会参加。そして障がいと障がいのある人への正しい理解を目的に「共に生きる障がい者展」を開催します。
 障がいのある人もない人も共に楽しく学べるイベントが盛りだくさん!

  11月12日(土)
 ≪多目的ホール≫
障がいのある人が創りだす音楽と舞台
≪パフォーミング in ともいき 第1部≫
11:50~ 大阪府障がい者芸術・文化カレッジ ミュージカル発表
12:20~ ダンス ファインプラザ大阪「みんなでつくる発表会」
13:45~ トークショー 関本賢太郎さん(元阪神タイガース「代打の神様」)
「必死のパッチの野球人生」
パラスポーツ選手との対談も!
出演:和田伸也さん・上山友裕さん
(産経新聞厚生文化事業団協力事業)

≪パフォーミング in ともいき 第2部≫
14:45~  ピアノコンサート
16:00~ 障がい児、地域と共にダンスと歌のワークショップ「響くよ届くよ あなたの心に」(子ども夢基金助成活動事業)

 ≪エントランス(特設ステージ)≫
10:30~ 吹奏楽演奏 堺市立三原台中学校
11:00~ オープニング・開会式
13:30~/14:45~ 大阪府広報担当副知事もずやんショー トラッキーもやってくる!
12:30~/15:15~ 盲導犬、介助犬、聴導犬 大集合! 身体障がい者補助犬のことをもっと知ろう!

 ≪中研修室≫
11:00~15:00 支援学校の生徒による喫茶・休憩コーナー

  11月13日(日)
 ≪多目的ホール≫
13:30~ 大阪府障がい者芸術・文化コンテスト 特別審査員/花*花 ミニコンサートも開催!

 ≪エントランス(特設ステージ)≫
11:00~ 大阪府広報担当副知事もずやんショー
12:10~ オーケストラ「響(ゆら)」コンサート
15:30~ 児童虐待防止オレンジリボンキャンペーン 親子で楽しめる遊びコーナー

 ≪大研修室≫
10:00~ IT機器展2016・ユニバーサルデザイン生活展 ~最新の支援機器を展示・体験~
10:30~ 障がい者スポーツ体験(NPO法人パラキャン)
14:00~ 合理的配慮セミナー ~実践例・働きやすい職場づくり~
講師:大阪労働局、株式会社ミライロ(障がい者サポートカンパニー優良企業)

 ≪中研修室≫
10:00~ 物品の販売・野菜販売など(支援学校の生徒による) 啓発ビデオ上映

  両日開催
 ≪1階ホワイエ≫
●障がい者作品展 障がい者による作品の展示・販売

 ≪2階ホワイエ・吹き抜けスペース≫
●支援学校等作品展
●わくわく体験コーナー(おりがみ、ぬりえ、ゆび文字クイズ、ビーズアクセサリー作りなど)
※ビーズアクセサリー(先着100名)は12日のみ開催

 ≪バリアフリープラザ≫
●障がいに関する相談コーナー
●癒しの庭園療法体験 など

 ≪屋外≫ 10:00~16:00
●ビッグバンいどうミュージアム
●障がい者スポーツ体験・展示
ボッチャ・サウンドテーブルテニス・フライングディスク
●熊本地震支援障がい福祉施設製品即売会
●福祉車車両の展示 協力:HondaCars泉州

 ≪ビッグ・アイ一帯≫
●バリアフリー・スタンプラリー

  12日のみ同時開催
 ≪ビッグバン前交流広場≫ 10:00~16:00(悪天候の場合中止)
●第15回 ちょっくらわくわくまつり
堺市南区の障がい者作業所が中心となり、縁日(射的、わたがし、ヨーヨーつりなど)、ビンゴ大会、ステージ、リサイクルバザー、フリマなど楽しいお祭りを開催!

  ≪お問合せ≫
国際障害者交流センター(ビッグ・アイ)
〒590-0115 大阪府堺市南区茶山台1-8-1
TEL 072-290-0962
FAX 072-290-0972
■参加費 無料
■参加方法 入場自由・申込不要


   11月は「大阪府子ども・若者育成支援強調月間」です

 内閣府より「平成28年度「子供・若者育成支援強調月間」実施要綱~支えよう 輝くひとの 夢みらい~」が策定されました。
 これを受け大阪府では、平成28年11月を平成28年度「大阪府子ども・若者育成支援強調月間」と定め、各市町村、関係団体等の参加を得て、青少年健全育成に向けた取り組みを推進することとしています。

 平成28年度「子供・若者育成支援強調月間」実施要綱~支えよう 輝くひとの 夢みらい~ 平成28年10月17日 内閣府特命担当大臣決定

 趣旨 子供・若者は、親等の家族にとっても、社会にとっても、大きな可能性を秘めたかけがえのない存在であり、全ての子供・若者が、自尊感情や自己肯定感を育み、自己を確立し、社会との関わりを自覚し、自立した個人として健やかに成長するとともに、明るい未来を切り拓いていくことが期待されている。
 政府において、本年2月に「子供・若者育成支援推進大綱」を策定し、その中で、子供・若者の育成支援を、家庭を中心として、行政、学校、企業、地域等、社会全体で取り組むべき課題と位置付け、全ての子供・若者が健やかに成長し、全ての若者が自立・活躍できる社会の実現を目指すこととしている。
 しかしながら、子供・若者に関しては、依然、支援を必要とするニート、ひきこもり、不登校などの社会生活を円滑に営む上で困難を有する子供・若者の問題や、少年非行、いじめの問題、児童虐待、児童ポルノなど子供が被害者となる事件など社会全体で取り組まなければならない問題がある。これらの多様で複合的な問題の解決には、行政、青少年の育成支援に関わる諸団体等が専門の垣根を越えて連携協力するとともに、地域住民一人一人の取組・参加を促すことにより、子供・若者を孤立させず、地域全体で支えていく社会を築くことが重要である。
 このため、本年11月を「子供・若者育成支援強調月間」(以下「月間」という。)と定め、期間中に子供・若者育成支援のための諸事業、諸活動を集中的に実施することにより、国民の子供・若者育成支援に対する理解を深めるとともに、各種活動への積極的な参加を促し、国民運動の一層の充実と定着を図ることとする。


   企業の障害者理解を促進
           職業安定局

 職業安定局は、精神障害や発達障害のある人などへの就労支援を強化するため、233億円を計上した。
 2018年度から法定雇用率の算定に精神障害者も追加されることを受け、「精神・発達障害者しごとサポーター(仮称)」を養成する。企業で働く従業員を対象に、2時間程度の研修を受けて障害に関する知識などを学んでもらう。「障害への理解を社内で意思表示することで、精神障害や発達障害のある人が安心して働ける職場づくりを目指す」(障害者雇用対策課)という。
 また、精神科医療機関とハローワークの連携も強化する。患者の同意を得た上で症状などの情報を共有し、就職へつなげていきたい考えだ。
 さらに、ICTを活用して在宅雇用を促進する。農業分野での職域拡大も目指す。
 このほか、人材が不足している分野への人材確保対策を進めるため、253億円を計上した。
 介護や保育分野の人材確保のため、全国の主要なハローワークに設置された「福祉人材コーナー」を拡充。関係機関との連携を強化し、就職支援の取り組を強化する。特に保育分野では、シルバー人材センターを活用し、高齢者に保育所などで働いてもらう。
 また、雇用管理改善につながる制度を導入して、職場定着に取り組む事業主に対して支払う職場定着支援助成金については、保育や介護分野での情報提供を強化する。

  職業安定局予算のポイント
 障害者、難病・がん患者等の活躍促進 精神・発達障害者しごとサポーター(仮称)の養成や、精神科医療機関とハローワークの連携強化など 233億円
 人材確保対策の推進や労働生産性の向上等による労働環境の整備 ハローワークの「福祉人材コーナー」の拡充や、シルバー人材センターの活用による保育分野での高齢者就業の促進など  326億円
 外国人材の活用・国際協力 経済連携協定(EPA)などに基づき、インドネシア、フィリピン、ベトナムから入国する外国人介護福祉士候補者の受け入れなど 22億円
      (週刊福祉新聞 平成28年9月19日 第2779号より転載)